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2020年ラベルの蝶-2 Favonius属

野外採卵と母蝶採卵で、今年はFavonius属のゼフィルスが揃いました。この4種を同時に飼育することが、今後あるかどうかわかりません。左からオオミドリシジミ(石川県産)、ジョウザンミドリシジミ(滋賀県産)、エゾミドリシジミ(鳥取県産)、ハヤシミドリシジミ(兵庫県産)です。写真上段は雄、下段は雌。雌は翅表だけでの同定は、ほぼ無理。裏を見ても難しいですが、幼虫での区別は簡単です。他にもウラジロミドリシジミ、キリシマ、ヒサマツと孵化の時期を調整しましたが、なかなか大変な飼育の日々でした。

2020年ラベルの蝶-1 ウスバシロチョウ

湿度が低いさわやかな天候になり、展翅品の整理には最適な季節です。今年の採集品、飼育品にラベルをつけて標本箱へ移していきます。今年ギフチョウはめぼしい採集品がなかったので、まずウスバシロチョウから。滋賀県高時川流域のウスバシロ、左列が雄、右側2頭が雌です。黒化度が高いものを選んでいます。黒いウスバシロは福井県や福島県が有名ですが、日本海側には、あちこちに黒いウスバシロが採集できる産地があります。

タテハモドキ蛹化

タテハモドキが蛹になり始めました。他のタテハのようにキラキラ光る部分はなく、褐色の濃淡で地味な蛹です。近郊で採取してきたイワダレソウは意外に水揚げが良くなく、発泡スチロールの飼育箱では2日ほどで固くなってしまうので、頻繁に入れ替えが必要でした。(オキナワ)スズムシソウは水揚げも良く、葉も大きいので、こちらがお薦め。

タテハモドキ蛹

タテハモドキの食草

タテハモドキの幼虫が大きくなってきて、スズムシソウが丸坊主になりそうなので、近郊へ食草探しに出かけました。手術後、初の出動です。オギノツメを探しましたが、田んぼは稲刈りが済んでいて、雑草も残っていませんでした。ネットの下調べで、イワダレソウが農地の雑草よけのグランドカバーとして使われている地域が紹介されていたので、ダメもとで行ってみました。よたよた田畑の周りを歩いて、、、見つけました。手前にキツネノマゴが咲いていますが、イワダレソウでびっしり覆われている場所がありました。葉が小さいので食べにくいかも知れませんが、新鮮でおいしそうな食料を確保しました。帰りがけにシルビアシジミのいつものポイントへ寄ってみました。まだ新鮮な雄がいて、もうしばらく楽しめそうでした。

チャマダラセセリ羽化

自然状態ではありえないタイミングですが、チャマダラセセリが羽化しました。低温処理した第2化で、岐阜県産です。春に採卵飼育し、8月26日まで羽化せずに越冬型になった蛹を冷蔵庫に入れ、41日間5℃に置き、室温に出して12日目です。第2化ですが、表の紋様は白斑が発達した春型、裏面のコントラストも鮮やかです。昨年は北海道産越冬蛹を30日間、5℃処理して、秋に春型を出したので、チャマの場合、1か月低温処理してやれば、冬を越したことになるようです。

オオウラギンヒョウモン

この季節になると登場するオオウラギンヒョウモンの卵。九州の蝶友から卵をいただきました。すでに孵化している卵もあります(写真1)。いつも越冬で大半の幼虫が死亡していました。今回、というか療養中、飼育情報誌STAGEをゆっくり調べなおして、モミガラ混入越冬法(脇坂昇;  STAGE 9(No.56), 121, 2001)というのを見つけました。モミガラがダマにならないようにミズゴケと混ぜてかごに入れ、布で蓋をして越冬卵のように北側の高湿度の場所へ吊り下げておく。これで越冬後幼虫回収率ほぼ100%、ほとんどの幼虫がモミガラの中に入り込んでいたそうです。写真2は産卵されたネットと茎を置いたところ。この上にモミガラとミズゴケを蒔いて、吊り下げました。

蚊帳の中で

台風と前線から解放されて、やっと安定した日差しの朝です。まだ体調が万全ではないので、お出かけは控えて、少しの間、蚊帳の中で時間を過ごしました。まだクロツバメシジミの母蝶が翔んでいて、産卵をしていますが、5世代目の先陣はもう3齢幼虫です(写真1)。第5化の時期になると、卵から成虫まで全ステージのクロツが観察できるようになります。カワラケツメイのプランターではホシボシキチョウの幼虫が目立つようになってきました。

クロツバメシジミ3齢