神戸市近郊のゼフィルス

三木市までウラゴマダラシジミの様子を見に行きました。道の駅近くのイボタがいっぱいある場所で卵を探しましたが、すごく少ないです。もともと食樹が多い割に個体数は少ない場所ですが、今年は例年よりさらに少ない感じでした。近くのミドリシジミの卵も不作です。どちらも幼虫採集はパスですね。驚いたのはもう芽吹いているイボタがあったこと。立春前だというのに、オオイヌノフグリやナズナは畦道で普通に咲いているし、ここ数年、だんだん春が早まっているようです。話変わって、今日30日でブログ開設3周年になりました。スタートはメスアカミドリシジミの2齢幼虫でしたが、今年もメスアカはもう2齢になっています。

イボタの芽

イエローテール型の色

27日は大阪で第25回昆虫標本展示即売会がありました。今回は愛知県産ギフチョウのイエローテール型飼育個体を購入しました。4頭格安、野外品との比較のためです。裏面の色を比べてみました。左側写真の左上;滋賀野外品雄,右上;長野野外品雌,左下;滋賀飼育品雄,中下;愛知飼育品雄,右下;愛知飼育品雄です。後翅外縁のオレンジは飼育品の方が鮮やかに、亜外縁の赤帯の色は野外品の方が鮮やかに見えます。とはいっても同じ産地の通常型野外品雄裏面(右写真)、左;愛知県犬山市産,右;長野県栄村産と比べると、赤色の鮮やかさが大きく異なります。なので、採集した時に裏面を見るとイエローテール型かどうか、判断できます。いったん帰宅して、夕方からは主催者と内輪のメンバーの新年会、こちらも楽しめました。

イエローテール裏面 通常型裏面

メスアカミドリ孵化

メスアカミドリシジミ第一号が孵化しました。ソメイヨシノ等、普通の桜の芽はまだ固く、毎年、芽吹きが早いヒカンザクラが近くにあるので、1月から飼育が開始できます。この時期、生体の素材は少なく、ヒカンザクラ-メスアカミドリの組合せのおかげでブログ更新できます。そういえば、2016年1月にブログを開始した時もメスアカでした。

メスアカミドリシジミ孵化

コツバメ羽化

なんと冷蔵庫の中でコツバメが羽化していました。昨年の9月15日から蛹を冷蔵庫の野菜室で保管していましたが、容器の蓋に張り付いて羽を伸ばそうとしていたので、あわてて羽化箱へ移しました。手遅れの個体も多々。そろそろ室温へ出して低温処理や高温処理をするとどうなるだろうかと思っていましたが、どうも野菜室の中でコツバメ蛹の休眠は破られてしまうようです。この時期にチョウが翔ぶのを見られたのはうれしいのですが、羽化が早すぎて、交配や採卵は無理。

コツバメ コツバメ1

メスアカミドリ飼育スタート

近所のヒカンザクラの芽が膨らみ始めました。4℃に保管していたメスアカミドリシジミの卵を、昨年より早めに室内に出しました。卵は小さく切り出して、透明なポリプロピレンの板に手芸用水性ボンドで張り付けてあります。昨年まで木の薄い板を使っていましたが、ダイソーでPP板を見つけました。透明なので、幼虫が裏側へ移動しても見えますし、カビもはえにくい。39×55cm,0.75mm厚で100円。当分使えます。香川県産メスアカの卵です。

ヒカンザクラ芽 メスアカミドリシジミ卵

モンシロチョウ

プランターの菜の花が咲いています。葉が食べられて穴だらけだったので、よく見ると、大小いろいろなサイズの青虫がついていました。写真の花穂にもモンシロチョウの幼虫が3頭くっついています。10月中旬に種蒔した菜の花が、ちょうど良いサイクルだったのか、今年はモンシロチョウが庭で成長しながら幼虫越冬しています。これからもっと寒さが厳しくなると思いますが、このまま蛹になれるか??。 パピリオスミレの花も咲き始め、蕾が並んでいます。さすがにツマグロヒョウモンの幼虫は見当たらず、スミレの葉の陰に潜んでいるようです。

ナバナ パピリオスミレ蕾

再び淡路島へ

新たなウラゴマダラシジミ採集場所を探しに、淡路市の南部へ行きました。伊勢の森の周辺の谷を探しましたが、見つかりませんでした。谷の入り口にあり、林縁、池の畔、林道沿いという好条件のイボタにも全く産卵されておらず、新しい場所を探すのは、いつもしんどいです。淡路島といえば、もう水仙の季節。菜の花も満開で、菜の花祭りののぼりが立っていました。のんびり散歩していると、南向きの畦道のスイバの葉には、表皮だけ残した丸い食痕をつけて、ベニシジミの幼虫が隠れていました。まだ若齢の小さな幼虫です。ウラゴマは採れませんでしたが、運動不足解消の散歩には快適な1日でした。はたから見ると、ずいぶんコストパフォーマンスの悪い散歩ですが。

水仙 ベニシジミ若齢幼虫

ベニモンカラスシジミの採卵 2019

今年最初の採卵は、ベニモンカラスシジミ。いつものように高知のポイントへ行ってきました。ショックだったのはGPSで地点登録してあった食樹のキビノクロウメモドキが2本なくなっていたこと。石灰岩が崩れ落ちて3mほどの木が姿を消していました。今年はミヤマカラスシジミは豊作でしたが、ベニモンはますます厳しい状況です。写真右上の分岐部に1個産んであるのがベニモン、数個ずつ産んであるのは、いずれもミヤマカラスです。付近をかなり捜索しましたが、新しいクロウメモドキは見つからず、来期はまた新しい場所を探すことになりそうです。

ベニモンカラス卵

道具の整備

西高東低の気圧配置が続いて、なかなか外に出る意欲がわかないので、例年のことですが、三角紙を折ったり、軟化展翅をしています。昨シーズン、長年使っていたウエストポーチが修理の甲斐なく、使用不能になってしまいました。新調しようと思ったら、ボトルケースが一体になったものがなかなか見つかりません。以前使っていたメーカーのものは廃版で在庫なし。数時間の採集の時には、貴重品と飲料だけを携行しているので、右腰に三角ケース、左腰にウエストポーチ+お茶というスタイルで、行動しています。ネット販売で、いろいろ探してやっと見つけました。そのほか、長竿は継口の周りにグラステープを巻いて補強しています。

 

ウェストポーチ

事始め

春を迎える準備を始めました。近くの神社の梅は早い木で開花し始め、歩道のカンヒザクラは芽が膨らみ始めました。冷蔵庫の野菜室で孵化してしまうことがあるメスアカミドリシジミの卵をチルド室へ移し、オオウラギンヒョウモン幼虫の容器にスミレの幼葉を入れてやりました。ついでにゼフィルスの越冬卵を虫干し。ナノハナはプランターに3回目の種蒔き。植木鉢には冷蔵保存してあったスミレの種を蒔きました。去年はクモマツマキチョウの蛹を冷蔵庫から早く出しすぎて累代に失敗したので、クモツキとコツバメの蛹は、まだ冷蔵保管しておきます。

梅の花 カンヒザクラ