ナガサキアゲハ蛹化

母蝶採卵したナガサキアゲハが蛹化しました(写真1)。大きな反りとウサギの耳のような突起が特徴です。同じく母蝶採卵したアカボシゴマダラも早いものが蛹になり出しました(写真2)。奄美から帰って1ヶ月です。フタオチョウの幼虫はまだ終齢になっておらず、まだまだ先が長いです(写真3)。

左俣谷 2023

4年ぶりに新穂高 左俣へ行ってきました。右俣谷は2020年の地震による崩落で谷の様相が変わってしまった箇所があり、高山蝶のポイントにいろいろ影響があったのですが、左俣のオオゴマシジミのポイントがどうなっているか、見てきました。ポイントまでは登山道の崩落はなく、見慣れた道をワサビ平から小池新道の入り口辺りまで行ってみました。ただオオゴマは1頭目撃しただけ。時期が早すぎるとは言え、かつての斜面ポイントはクロバナヒキオコシが一面に広がっているものの、蝶影はなし(写真1)。茂りすぎて宿主のアリさんの巣作りに適さなくなってしまいました。コヒョウモン(写真2)やヒメシジミ(写真3)の姿だけ見て早々に引き上げました。

ツマベニチョウの蛹

奄美遠征のうれしい余韻。現地で知り合いのMさんがツマベニの母蝶を探していると聞いて、たまたま採れた雌を提供しました。・・・・なんと、蛹を送っていただきました。採卵して飼育して、とくにツマベニの食草ギョボクって、自身で植えていないとなかなか手に入りません。良い蝶なんですが、私には飼育もハードルが高い蝶です。ありがとうございました。南国の豪華な蝶で、上空を横切る姿はよく目にしますが、なかなか採集チャンスがありません。ハイビスカスの花に来ているところを見つけても、大きな蝶だけにどこかに傷があって完品はなかなか採れません。写真はギョボクの葉についた蛹、クモマツマキとは違ってまるまると太ってます。羽化が楽しみです。

ムモンアカシジミ 2023

ホシチャバネセセリ採集の後、ムモンアカシジミを採りに行きました。盛夏の蝶ですね。夕方、発生木の近くを叩くと暑いせいかひらひらと降りてきて、ススキにとまりました(写真1)。翔ぶとアカシジミの仲間で一番鮮やかな色に見えます。赤というより橙色ですが。信州のあちこちに産地がありますが、発生木の周りでしか採れない、ほんとにピンポイントで場所を知らないと出会えません。発生期間は1週間以上幅があって融通が利くのですが、多い年と少ない年の差が大きいので、一喜一憂。たいていガッカリですけどね。

ホシチャバネセセリ 2023

霧ヶ峰でホシチャバネセセリ。標高が1500m以上あるので、猛暑日に歩き回っても平気、ホシチャバネネがちょこちょこ出てきてくれるので、楽しいです。他にはウラギン、ウラギンスジヒョウモン、ヒメシジミ、コキマダラセセリがいますが、ひたすら一番小さくて見失いやすいホシチャバネを探します。オスは昼前から午後3時過ぎまで、結構長い時間、テリトリー活動をしています。葉先にとまって翅を開いてスクランブル体制(写真1)。昼からは交尾カップルも観察できました。

大暑

炎暑の中、飼育を続けております。早朝庭に水まきをしていたら、蚊帳の中でチャマダラセセリが羽化していました。野外で日に当てて飼育して、幼虫であるのを確認していたのですが、いつの間にか蛹になった個体がいて、夏型が出てしまいました。うーん、春型にならんなぁ。午後からアオアタテハモドキ用にオオバコを取りに近くの公園まで行ってきました。3パック取るとさすがに腰が痛くなります。ついでにナガサキアゲハ用にミカンの葉っぱも。奄美で採った有尾のナガサキアゲハ、卵はたくさん産んでくれたのですが、孵化したのは8つだけ。今終齢幼虫が6つです。さすがにナミアゲハより貫禄があり、5cm以上になりました。

ユキワリツマキチョウ羽化

ユキワリツマキチョウが羽化しました(写真1)。ツマキチョウ雄とクモマツマキチョウ雌をハンドペアリングさせた卵を、今年も越後の名人からいただき、飼育しました。いつものようにタネツケバナ瓶差しで飼育し、蛹まで育てました。蛹になって2日後、室温から5℃の冷蔵庫へ移して低温処理を60日。その後18℃のワインクーラーで保管して羽化待ち。15日ほどで羽化しました(写真1)。他の蛹も順調に色づいているので、まもなく羽化します。季節外れのようですが、早春に羽化したAnthocharisを交配させて、年内に正常に羽化させると、この季節になります。

ルリモンジャノメ羽化

クジャクチョウに続いて突然の登場ですが、ルリモンジャノメが羽化しました。こちらは師匠から蛹ををいただいたので、そのまま羽化箱へ。昨日は雄が、今日は雌が一斉に羽化しました。なかなか統制がとれています。昨年、西表島へ行ったときに母蝶を採集したのですが、冷蔵で持ち帰ったのが悪く、母蝶は弱るし、卵も孵化しませんでした。シュロのような固い葉でもバリバリ食べて育つたくましさで、石垣島でも生息域を拡大しているようです。

クジャクチョウが蛹化

突然の登場ですがクジャクチョウが蛹化しました。師匠から終齢幼虫をいただき、新穂高で取ってきたコアカソを食べさせる間もなく、蛹になりました。垂蛹の糸が外れてしまったので、尾端を水溶性ボンドで爪楊枝にくっつけました。写真2は長野県佐久市産クジャク。大河原峠手前で大発生していたときに採集しました。散発でしか見られないとなかなか綺麗な個体が採れませんが、時にたくさん群れていることがあります。大仙丈沢へタカネキマダラセセリを探しに行ったとき、一面に咲いたマルバタケブキにズラッとクジャクチョウが並んでとまっていたのは壮観でした。

アカボシゴマダラ羽化

幼虫採集してきたアカボシゴマダラが羽化しました(写真1)。袋がけ飼育していたので、正確な蛹化日がわかりません。寄生されていなくて良かった。昔、奄美大島に行ったときは7月末に第3化の小さな羽化ピークがありましたが、現在はどうなっているんでしょうね。成虫が翔んでいるときに3齢の幼虫が採れたのですから、そうとう生育時期の幅が広がっている気がします。母蝶採卵した幼虫は今、袋がけで3齢です。