北へ遠征 4 アサマシジミ

今回の遠征、最後の目的はアサマシジミ。この時期、終齢幼虫の産地です。カッコーが鳴く林道を歩くこと1時間半。発生地に到着、新潟県です。何故か道が整備されていて、歩きやすかった。後で山菜取りの人に聞いてわかったのですが、地元の建設業者の人が毎年、整備しているそうです。そのおかげで、林道脇の食草エビラフジが雑木に埋もれることなく、勢力を保っています。山菜取りの人は徒歩ではなく、バイクで奥まで来ていました。道から離れた場所のエビラフジは、ススキやイタドリに押されて隠れてしまっています。陰になった食草では、ほとんど幼虫は見つかりません。日当たり良い場所で、アリさんが歩いているような食草を探します。かなり苦労しましたが、見つけました(写真1)。アリもガードに付いています。最初からアリさんのアシストが発揮されれば一番早いのですが、まず自力で食草をざっと眺めて、写真2のように葉先から食われている食痕を探します。その周りの柔らかい芽に幼虫がいるはずです。肝心のアサマシジミは全盛というわけではなく、なんとか世代をつないでいます。成虫の時期は人が多いので、どうしようかなぁ。この5日間、お天気が理想的な進行になって、目的の蝶にも出会え、満足のいく遠征でした。

北へ遠征 3 チョウセンアカシジミの蛹

木曜日は雨の中を南へ、長岡市まで移動。お昼頃、雨が上がりましたが、草叢が渇くまで、へぎそばで昼ごはん。旧栃尾市方面へ向かい、昨年チョウセンアカシジミの蛹を確認した場所に午後1時過ぎに到着。チョウアカが発生しているトネリコは多くは家の庭木なので、その家の方にお願いしてトネリコの幹を調べます。話をすると、断りもなく庭に入って成虫採集する人がいるそうで、蝶採集に関して、相当印象を悪くされているようです。後で、お願いに行った農家の方も、木の皮をはがして取っていく人(卵採集か?)がいて、困っておられました。樹の根元から丹念に探していきましたが、昨年のように根際に枯れ枝が積っているわけではないので、なかなか見つかりません。やっとのことで蔓の間で蛹化している個体を発見(写真1)。一つ見つかると不思議に次は簡単に見つかります。蔓の葉影の幹で蛹を発見(写真2)。次々にとはいきませんが、昨年より自然に近い場所で蛹化しているのを確認できました。宅地から離れた場所にあるトネリコでは蛹を確認できませんでした。成虫も人里から離れた場所ではあまり見たことがないので、地元の方の理解を得られる形で採集させてもらえるよう気を配りましょう。次の場所へ移動して、根元からかなり離れた場所にあった木片を裏返すと、、ウラキンシジミの蛹がくっついていました(写真3)。ここのウラキンは裏面が明るい金色タイプなので、うれしい副産物です。

北へ遠征 2’ 続秋田ギフ

秋田のギフには念のため、2日充てていました。2日目も快晴、同じ林道へ向かいました。昨日、雌が採れた日溜りへ直行。朝8時過ぎ、日が当たり出しました。少し進んだところに、昨日は気づかなかったウスバサイシンの群落があります。うろうろしていると、昨日と全く同じ場所に、ギフチョウが出てきました。やはり雌。日が当たらなくなる前に、もう1雌。うーん、どこから出てくるのか不明ですが、いずれも交尾済。ウスバサイシンを確認すると、やはり卵が付いていました(写真1)。産卵後、何日か経過しているようなので、雄を採るために標高の高い所へ移動しました。良さそうな場所に、車が既に止まっています。先にいた方に訊くと、このポイントには昨日、数人の採集者が入ったそうです。午後からで気温が上がりすぎていましたが、なんとか1雄を確保。青いトラップに黒いアゲハも反応して降りてきたので採集してみると、カラスアゲハの雌でした。お天気が続いて感謝。

北へ遠征 2 秋田ギフ

水曜日、鳥海山を見ながら早朝から矢島町へ向かいました。北限秋田のギフチョウを求めて。標高700mあたりで車を止め、ブナ谷地の林道を奥へ進みます。熊鈴をチィンチィンと鳴らしながら、ポコポコ歩いて、良さそうな場所を探します。1時間以上進んで、ウスバサイシンが路傍に見られる所に到着。ザックを下してサイシンの写真を撮っていると、脇の日溜りで何かがチラチラ。ゲッ、いきなりギフチョウ。しかも雌みたい。慌ててネットを掴んだものの空振り。でも返しの振りが間に合って、中に納まりました。綺麗な雌。やたぁー、これはうれしい。雄はOさんからいただいたことがありますが、秋田の雌は初。数が少なく、なかなか採れないと聞いていて、採れないことも覚悟していたので、やった感がすごい。この日溜りはすぐに日が当たらなくなったので、移動して、人の通らない林間の日溜りにトラップをセットしました(写真2)。その後1頭だけ、トラップに翔んできましたが、おにぎりを食べていて取り逃がし。その後12時過ぎまで待ちましたがギフは現れず、でした。でも最初1頭目の感激がずっと持続していて、気分よくホテルへ帰りました。

北へ遠征 1 ウスバシロチョウ

火曜日、青森に入りました。白いウスバシロチョウが目的です。これまでの経験で、早朝翔び始める前に日光浴している時に見極めれば、白無垢かどうか判断が容易です。草が濡れていて、足元がグチョグチョになりましたが、一つ見つけました(写真1)。6時前でした。体が暖まると翔んでしまうので、個体数が多くて、白無垢がいる可能性の高い産地を知っていないと使えない方法ですが、開翅写真も撮れます。多数が翔び回る様な環境は写真2。林の間に開けた草原です。もちろん近くに食草のケマンがたくさんあります。朝一で目的達成できたので、あとはのんびり白いのを探したあと、秋田に向かいました。

クロツバメシジミ第2化 2022

蚊帳の中で累代クロツバメシジミ第2化の羽化が始まりました。蚊帳の隅には蛹もくっついています。毎年第2化は5月末からです。今はタイトゴメの花が咲いているので、クロツバメ成虫の食餌はありますが、そろそろ千日紅の種蒔きもせねば。千日紅の種はダイソーで2袋100円で売っています。今日は日差しが強く、庭ではホシミスジが滑空しています。先日の幼虫にしては羽化が早すぎ、別の個体でしょう。お天気も良くなったので、遠征に出かけることにします。

ルリモンジャノメ

師匠からルリモンジャノメの卵をいただきました。西表への新参者、月が浜産、懐かしい地名ですね。タイワンキマダラが採れ始めた場所。いただいた卵はジャノメチョウなので、つるんとした球形。タテハチョウ科にする必要は感じませんけど。成虫はジャノメチョウにしては、少し色気のある翅表。写真2は台湾で採集したルリモン。1988年南山渓産です。この時はタクシー運転手の王さんに案内してもらって、アケボノアゲハやナガサワジャノメの居る所も連れて行ってもらいました。ルリモンは初採集でしたが、採集した時の状況は良く覚えていません。たぶんルリモンのために西表来訪はないと思いますが、飼育は楽しみ。食草も同封していただきました。こんな固い葉を食べて、大きくなれるんかな。

遠征計画

そろそろ東北へウスバシロチョウを採りに行きたいのですが、なかなかお天気が安定しません。計画では今日出発だったのですが、数日前の予報から悪い方へ移行し、晴天予報が消えてしまいました。天候は絶対条件なので、出かける前の天気予報チェックは必須です。良く調べるのは気象庁の2週間天気予報(https://tenki.jp/week/)(写真1)です。トップページから辿って、都市レベルで2週間の天気予報が見られるので、いつも数日先の予定を立てるのに使っています。yahooの週間天気に比べて、予報が甘めなので、時々痛い目に会うこともあります。3日先までは1時間ごとの予報が出るので、まあ3日後までは信頼性が高いと思います。自分で判断したいときは、気象庁の天気図とひまわりの画像で。発生する雲の予想は難しいですが、時間を追って雲の移動を見れば、およその晴れ具合は判りますし、2週間予報の気温と天気の傾向を見ていれば、大きくは外れません。ということで、土日は天候がいまいちなので、おとなしくしておきます。

ミカドアゲハ その2

ミカドアゲハの母蝶を狙って、また徳島の海岸まで行ってきました。採れませんでした。雄ばっかり。ばっかりというほどたくさんは採れませんが。写真の大木からピューッと降りてきたところを、それっと振って採ります。気をつけないと腰や手首を痛めます。60cm径のネットなので年寄りにはきついですが、背に腹は変えられません。雌はまた来年のお楽しみということで。アオスジアゲハでも雌はなかなかお目にかかる機会が少ないですから。

ホシミスジ幼虫

神戸近郊の蝶を見に行って、庭の蝶をフォローしていませんでした。袋掛けにしていたミドリシジミの幼虫を回収し、広がりすぎたシロツメクサを刈り取りました。プランターの、一時はクモマツマキチョウの餌になり、モンシロチョウの餌になり、最後は実った種がスズメの餌になったナタネの立ち枯れを抜き、庭を掃除しました。一通り終わって着替えていると、作業ズボンに茶色と黄緑色の虫が、、、。イラガの幼虫かとぎょっとしましたが、よくみたらホシミスジの終齢幼虫でした(写真)。そう言えば今年は全くチェックしていませんでした。忘れていてごめんなさい。コデマリの枝へ戻しました。