スジボソヤマキチョウが羽化

袋掛け飼育したスジボソヤマキチョウが羽化しました。雄も雌も一緒に一気に羽化です。雄の翅表はレモンイエローからミモザに近い黄色ですが雌の翅表はずっと白っぽくて、少し緑がかったアイボリーといった感じ。写真2は上が雄、下が雌ですが、裏の色合いは表ほど雌雄差がありません。

初夏の神戸市近郊 -2 池堤の蝶

神戸市近郊のため池の堤にはシルビアシジミが生息しています。今は第1化がほぼ終了して、蝶の姿を見ることはできませんでしたが、食草のミヤコグサは大繁殖期。黄色の花がぽっかり咲いているので、こんなところにもあったかと気づかされます。シルビアシジミの居る場所は、黄色い花がびっしり(写真1)。土手にはヒメアカタテハ(写真2)やおなじみのモンキチョウ(写真3)。水辺のハンノキにはミドリシジミの終齢幼虫(写真4)。変わった所ではクララの花(写真5)が咲いていましたが、これを食べてくれる蝶は、ここにはいません。

初夏の神戸市近郊 -1 ギフチョウ

神戸市と近郊を散歩してきました。まずギフチョウのその後、丈の伸びてきた草に隠れて見えなくなってきたカンアオイ(ヒメカンアオイ)を探します。ギフチョウ幼虫の食痕は葉の淵から小さく齧られてギザギザになっています(写真1)。そっと葉裏をのぞくと、塊で産まれた卵からかえった幼虫が集団で寄り添っています(写真2)。2齢幼虫と3齢が混ざっているようです。これから大きくなるにつれ、どうしても数は減っていってしまいますが、幸い、地主さんのおかげで生息環境は保たれています。また来年も翔ぶ姿を見せてくれるでしょう。

珠玉の標本箱 26 カラスアゲハ

GWは一日おきで採集に出かけていたので、脚が痛い。今日は雨でおとなしくしています。NRC出版さんから 珠玉の標本箱 日本産蝶類標本写真およびデータベース(26) アゲハチョウ科6 カラスアゲハー1 が届きました。長ーい書名ですが、最後にー1とついていて、-2も出ます。カラスアゲハ、トカラカラスとかオキナワカラスの呼び名が出回っていますが、学名bianorとなると、アマチュアには手の負えない域になって、どれが亜種で、どこに種の線引きがあるのか、わかりません。綺麗な雌はたまに採集しますが、大型アゲハは標本箱がたくさん必要になるので、なるべく手を出さないようにしています。

木島平

毎年適期のわからない木島平のギフチョウ。去年は電動バイクが故障してカヤの平まで行けませんでした。今年は時間的には余裕だったのですが、雪が多かったので、途中で引き返しました。それでも林道の上の方は道脇や林床に雪(写真1)。林道の低標高の方は写真2。 もうギフは終わっているような季節感ですが、出会いがしらでギフが採れるのは2の方です。鉄塔のある尾根筋や、小ピークに登ってみるのですが、いまいち良いポイントがありません。今日は出会いがしらの1頭で終わるかと思って、測量のおじさんたちと話をして、木陰のコゴミを取っていました。と、林道法面のサクラに・・おおっ、新品のギフチョウが。バッテリーの切れたバイクを押して、もう一度林道を往復。サクラの花でギフを追加しました。サクラの花を見上げると新緑と青空。

ミカドアゲハ

GWの締めは、近所のFさんに教えてもらったミカドアゲハ。徳島の海岸まで行ってきました。樹冠を翔んでいるのは見えるのですが、チャンスはわずか。空振りの方がはるかに多かったです。降りてきた瞬間に網を振る。瞬発力もなく、踏ん張りも利かず、年ですわ。でも綺麗なミカドアゲハを南の島以外で採ったのは初めてかも。三重や和歌山で採集したことはあるのですが、トベラに来ていたのはビカビカだった記憶がありません。もちろんスレやカケの個体もいましたが、この日のミカドは綺麗でした。おまけでアオスジアゲハのハンキュウ型も採れました。

ウラミスジシジミ羽化

展示即売会の時に購入したウラミスジシジミ。孵化が遅かったのですが、やっと羽化しました。最初の2頭がsignata型(写真1)とnormal型(写真2)でした。想定通りシグナータも出て、よしよしです。そもそも学名がWagimo signatus。これで今年飼育のゼフィルス類は出揃いました。過去の飼育記録を纏めて、ゼフィルス類の幼虫期と蛹期を表にしました。すべて雄のデータなので、雌はこれより1,2日長くなります。また飼育時の温度が高めだとこれよりも短くなります。

開田高原のイエローバンド 2022

八ヶ岳のヒメギフ発生が予想とは違い遅れていなかったので、開田高原へギフチョウのイエローバンドを求めて出動。現地のソメイヨシノは終了、カタクリも終了、シバザクラは満開。適期のはずですが、蝶影はほとんどなく、どうなっているのか?? 髭沢に続く道路の両側が伐採されたり(写真1)、発生地の林内にマウンテンバイクのコースが設置されたりで、急に生息環境が悪化していました。収穫は雄が3頭、雌が2頭。雌の時期になっていたので、雄が活発に林内を翔んでいないのかも知れません。が少なすぎ。雄3頭とも完品なのも何か変。しかも3頭ともバンド、これも初めて。少数ずつダラダラと発生しているのかも知れませんが。ちなみに食草のヒメカンアオイ(葉が小さく、白馬のミヤマアオイに似ている)はまだ新葉が出ていませんでした(写真2)。こんな大きな株で葉が食べられていないのは個体数が減っている証拠。最後に今回の御嶽。高山方面への道の展望所から写したのですが、途中、西野、関谷、管沢と懐かしい地名がありました。

ヒメギフチョウ 2022

八ヶ岳のヒメギフチョウ。今年は発生が遅いと思っていましたが、そんなことはないとのことで、急遽行ってきました。早朝の林道(写真1)。条件が合えば8時頃から翔びだしますが、今日は8時半からでした。でも前翅の色が褪せた雌(写真2)。うーん遅かったようです。9時過ぎには、同業の方が何人か。林の中で待つことにしました。11時ころからやっと綺麗な個体が翔びだしました。でも盛期を過ぎているので、昨年のように待っていて次々翔んでくるということはありません。じっと待っていて、林の向こうに翔ぶのを見つけてダッシュ。またしばらく凝視を続けて、陽だまりに出てきたのを見つける、の繰り返しでした。12時半に閉店。帰り道で高校生の部活?採集グループ、親子連れで採集に来ている方、に遭遇。訪花している個体もちらほら見られました。午前中、日当たりの良い所にトラップとして、白いネットと青いネットを置きました。圧倒的に白の勝ち。人の眼には青と白に見えますが、同じ青でも材質を変えてみるとか、検証が必要でしょうが、八ヶ岳のヒメギフは白の方がお好きなようです。さすがにGWまっただ中。採集者は多いし、帰りは高速が渋滞していました。

キリシマミドリシジミ

キリシマミドリシジミが羽化。対馬産は最後に羽化しているので、羽化したのは鈴鹿産。有名産地の石槫峠ではなく、峠の下の方の古語録谷付近のもの。キリシマは雄雌とも裏面も綺麗です。ここの雌はA斑の赤がほとんどでないので、青だけのB型のように見えます。